139 撲滅!自転車暴走族
母ちゃん ただいま。ふう~。
ぶん お帰り、母ちゃん。あれ、また何かあったね?
母ちゃん あのね、前にも暴走自転車に轢かれそうになった話をしたろ。
ちび うん。よく覚えてるよ。母ちゃん、よけそこなって溝に落ちたんだよね。
とめ また落ちたんけ?ほんまにトロいオバハンやな。
母ちゃん 今度のは私が被害者じゃない。歩道で、足元がおぼつかない高齢女性が私の前を歩いていたから、気になっていたんだよ。そしたら、向こうから猛スピードでやってきた自転車の少年が女性に接触して、彼女の体勢が崩れた。
ぶん ・・・それで?
母ちゃん そのくそガキは謝りもせずに全速力で行ってしまったのさ。
ちび 母ちゃん、そのくそガキを咎めなかったの?
母ちゃん 彼女の安否を確認するのが精一杯だったんだ。駆け寄って「大丈夫ですか」と問うたら、しっかりした返事があった。
ぶん 大事にならなくてよかったね。
母ちゃん その人は、小僧を責めることもせず、「目が悪いものだから、よけることが出来なくて」と言われた。
とめ ケッ! そんなヤツ、張り倒してふんじばってケーサツに突き出したらええんや。撲滅、自転車暴走族!
ちび 母ちゃん、もっと機敏に動きなよ。ウチでとめが乱暴した時はがんがん叱りつけてるじゃないか。
母ちゃん・とめ ・・・うう~。
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