ぶん お~い、おまえたち、元気かい?
とめ あ、兄い、ど、どうして急にいなくなっちまったの。
ぶん 神様がな、「ハイ、おまえのこの世での役目はそこまで」って言われたから、仕方がないんだよ。
とめ 兄いがいなくなってから、ちび姐御は泣き喚くわ、半身の毛は抜けるわで、大変なんだよ。
ぶん 母ちゃんは?
とめ 母ちゃんは人柄が変わっちまった。あんなに明るかったのに、心を閉ざして暗~い人になっちゃったよ。
ぶん ふ~ん。おまえだけか、元気なのは。
とめ あたいはバカだけど、兄貴の後を継いで、お客さんの接待とかちゃんとやってるよ。いたずらも最近はしてないし。
ぶん これからも2人のことをよろしく頼むよ。おまえとは時々こうして交信するからね。
とめ 兄い、兄い!
ぶん 神様に呼ばれてる。接待係が足りないからちょっと来いって。
とめ 兄いは天国でも、そんなことやってるの?
ぶん ああ。じゃあ、またな~。
2匹の間で、こんな会話が交わされたのかも。我家への来客全員に、分け隔てなく愛嬌をふりまいていたぶんの替わりを、最近とめがやっています。また、相変わらず落ち込んだままの姐御を慰めようと、ちびの毛づくろいをしようとするのですが、ちびは「シャーッ」と叫んで拒絶。兄貴にやってもらっていた時は、この上なく幸せそうだったのに・・・
飼い主の私のほうは、最近なんとか持ち直しました。