149 トメです

    とめです。ご無沙汰しています。皆さまお変わりないですか。今年が、天災人災のない良い年でありますように。
 半年前、突然、姐御が遠い国へ旅立ちました。母ちゃんが病院に連れて行ったけど、間に合わなかった。3年前兄貴が亡くなり、そのショックで具合が悪くなった姐御、傍目には持ち直していたように見えていたんですが。
 姐御は乳児期に母ちゃんに拾われ、先住猫の兄貴にそれはそれは可愛がられて育ちました。あたしは姐御より1年遅れて拾われたんですが、まあ、みそっかすで。兄貴は姐御の毛繕いを丹念にしてやってましたが、あたしの方はオマケ程度でした。
 思うに、姐御は、親とも慕う兄貴のところへ早く行きたかったのです。あたしのことは「ウザイやつ」扱いで、寒い時期に布団代わりに呼び寄せるくらい。機嫌の悪い時はよく「シャーッ」と威嚇されました。
 「佳人薄命」という言葉があります。ブスのあたしと違って姐御は本当にキレイな猫でした。口の悪い母ちゃんは、「だからオマエは長生きするよ」とあたしに言います。それでも、1匹になったあたしが心配なのか、母ちゃんは1泊の旅行さえもしなくなりました。仕事が終わると暗くなる前に帰ってきます。
 あたしと母ちゃんの二人暮らしの日が続いています。お互いに、相手の事が心配で、「自分が元気でいなけりゃ」と思い定めて。
 

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