「ある日の猫一家」その40   人見知りの極致

 

  「トメ、お客さん、もう帰った~?」
     
 

「シーッ。 お客さん、このまま椅子になって動かないで。 姉ちゃんが気付くと大変だから」

     
 

「嘘つきっ。 お客さんまだいるじゃんか!」

シャーッ!!

     
 

「あ、バレちゃった。 損な性分だねえ、姉ちゃんは」

「ホント、ホント。 お客さんオレたちを可愛がってくれるのにねえ」