41 母ちゃんはオレと同類

 

    過ぎてしまったけれど、11月後半の3連休のことを書く。 母ちゃん、珍しく休日出勤なし。 初めの2日は晴れたので掃除洗濯布団干し、普段は出来ないご近所付き合い、および職場からの持ち帰り仕事を(これだけは「こんにゃろ~」と)済ませた。 

 

  最後の日の午後になって雨が降り出した。 母ちゃんは雨の日が大好きである。 気分が落ち着くのだそうだ。 昼間から酒(安発泡酒)をかっくらい、部屋に引きこもって窓打つ雨だれの音を聴き、1970年代のばりばり雑音の入る古レコードをかけ、ソファに引っくり返って本を読んでいる。(母ちゃんは前時代の遺物・LPレコードを鳴らす器械を持っているのだ!) これが母ちゃんの至福の時間である。
 

   健全な精神のヒトが見たら、母ちゃんはココロを病んでいると断定するかもしれない。 オレだって、ぷちアル中の一症状ではないかと案じている。 でも本人はそうは思わない。
「雨の日のよさが分からない奴が無風流なんだ」
 と威張っている。  ちなみに母ちゃんの好きな古歌は、「昔想ふ草の庵の夜の雨に涙な添えそ山ほととぎす」 云うんだそうな。 ?? オレ、母ちゃんが泣くところは見たことないけどね。 ただ、この歌の言葉と調べがきれいだから好きなんだろ。
 

   大昔、オレたちみたいな肉食獣は、雨の日は獲物がうろついていないので狩が出来ず、仕事にならないから看板下ろして巣で「ふて寝」をするしかなかった。 今でも、雨の日の猫はヤル気がない、と云われるゆえんだ。 母ちゃん、エラそーな事言ってるけど、本当はオレたちと同類なんじゃないの。

   

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