97 謎の蛇行線

母ちゃん この、くそガキが~! 何度言ったら分かるんだ。
とめ    ふぎゃ~。
ぶん    なんか、毎度おなじみの始まりになっちまったなあ。
ちび    仕方ないよ。 あいつが悪いんだもん。
ぶん    うふ。 知らない人が聞いたら、児童虐待みたいだね。
ちび    母ちゃんが怒るのも無理ないよ。 ウンコの切れが悪いからって床
        で拭く奴があるもんか。 本当の「糞ガキ」だよ。 サイテー。              
ぶん    あいつが尻を付けて這いずった跡が、茶色の線になってるね。
ちび    ねえ、兄貴、アタシたちの躾が悪かったのかな。
ぶん    いや、奴の性格は、拾われる前に出来上がってたんだよ。
ちび    もう、被害甚大だあ。 あいつがおしっこたれてダメにした毛布や布
        団、破ったカーテン、ワタが出ちゃったクッション。
ぶん    う~ん。 少しはバツが悪そうな顔するとか、申し訳なさそうに大人 
             しくしてるとか、そういうこと全くないからなあ。
とめ    あ~ん、母ちゃんがあたいを殴った~。 兄貴ぃ、姉貴ぃ。
母ちゃん ぶんもちびも、とめに別れをお言い。 明日からウチの子じゃなくな 
             るんだから。
とめ     けっ、鬼ババア。 こんな家、誰が居てやるもんかあ。
ぶんちび ・・・・・

  とめがどんなに悪い子でも母ちゃんは捨てないだろうし、とめもまた家出する
 気なんかないのを、2匹はよ~く知っているのでした。

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