かわいそうなトメ?

 

   あれだけ我が家でやりたい放題暴れているトメではあるが、ただ一つ、同情を誘う場面がある。 それは食事時だ。 末っ子の天真爛漫ぶり(=傍若無人ぶり)が発揮されない。 

   母ちゃんが猫缶を開ける音を聞きつけて、3匹が台所に集まってくる。 ぶん、ちびは勢いよく自分たちの皿に首を突っ込む。 ところが、トメだけは、少し離れた所で様子を窺っている。 兄ちゃん・姉ちゃんの食事が済むまで、じっと待っているのだ。 また、皿に分配せずに、オヤツをばらまくこともあるのだが、そんな時も、トメは、わずかなカケラをくわえて、他の2匹からは見えない所へ持っていき、しょぼしょぼと遠慮深そうに食べている。 その背中の曲がり具合の寂しそうなことといったらない。
 

   普段の遊びの場では、一番若く体力旺盛な自分が主導権を握っているのを、年長者に対して申し訳なく思っているのだろうか。 また、拾われてきた順番も最後であるから、せめて食事時だけは先輩・後輩の礼を守ろうとしているのだろうか。 これだけは、いくら考えても謎なのである。 もっとも、食事が終わった途端、また、ぶんやちびに猫パンチ・猫キックを仕掛けるのだから、哀れさもつかの間、コイツはいったい何なんだと頭をかしげてしまう。 

   ぶんも先代猫2匹と暮らしていた頃はヤンチャ坊であったが、食事時だけは妙に大人しく先を譲っていたのを思い出す。 猫社会には、人間には思いも及ばぬ「礼節」が受け継がれているのであろうか。
  

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