「ある日の猫一家」その77   人の難儀を見過ごす奴は

 

 

また姉ちゃんが締め出されてる

「トメ、母ちゃんに言って開けてもらってくれ~」

     
 

「・・・・見なかったことにしようよ、兄ちゃん」

「オマエら~」

     
 

「うるさい姉ちゃんが締め出されてる間に、のんびり遊ぼっ」

(・・・・いいのかな。 ほっといて。 ひっかかるなあ)

     
 

「に、兄ちゃん。 爪が網戸にひっかかって、はずれなくなったあ」

(こういうの、天罰っていうのかなあ)

    

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