母ちゃんのよれよれイタリア一人旅(3)

  シチリア、タオルミーナのホテルの屋上で朝食。給仕のお兄ちゃんがとても愛想がよく、母ちゃんのへたくそなイタリア語につきあっていろいろ話をしてくれた。
  ホテルのすぐ近くにあるギリシャ劇場跡。
  ここから眺めるエトナ火山は、富士山によく似ていて長い裾野をゆったりと引いている。ハイネの詩の中にも出てくる名山だ。左下はイオニア海。
  背後には、岩山にへばりつくタオルミーナの街。
  古代にはこの神殿でギリシャ悲劇の様々な演目が上演されたのだろうが、現在、夏場はコンサート会場に使われている。音響装置、照明装置がいっぱいで、少々興ざめ。
  母ちゃんは、近世のキンキラキンの宮殿よりも、中世の城や古代の遺跡のほうが好きだ。(勝手な想像をめぐらす余地が多いからである)
  タオルミーナの目抜き通り、「ウンベルト通り」。あのナポリとは大違い、治安は良好、ゴミも散らかっていない。ただ、食べ物はナポリのほうが断然安くておいしい。
  タオルミーナの街には、「夾竹桃」が目立つ。
  「ウンベルト通り」の中心、「4月9日広場」。
  ロープウエイで降りていけば、映画「グラン・ブルー」の舞台にもなった「イソラ・ベッラ」(美しい島)がある。そこは欧州の金持ちのバカンス客にしか縁のないリゾートだから、母ちゃんはご遠慮申し上げる。
  日本と同じで、人通りの多いところには、「アーティスト」を目指す若者がパフォーマンスを。イタリアーノの声量は大きく、ド素人の母ちゃんの耳にも素晴らしく聞こえる。
  タオルミーナの町中からバスで数十分上ると、カステルモーラ。中世の城跡である。ここまで足を延ばす観光客は少ないのか、静かなひと時を楽しめた。
  タオルミーナの町中にあったのは「夾竹桃」だけど、ここに咲き乱れるのは「ブーゲンビリア」か「ジャカランダ」か?
(両者とも南方原産であります)
  カステルモーラは30分も歩けば一周できる小さな集落。ナポリと違って静かで落ち着いているので、猫の姿も見かけた。
  ホテルのベランダからの夕景。
  翌朝、シチリアに別れを告げる。州都パレルモ(ナポリに劣らず治安が悪い)や山間の町や村を訪れなければ、シチリアを見たことにならないと思いこんでる母ちゃん、また近いうちに出かけるんだろうなあ。 


日本国内でも、いやウチの中でさえドジなことばかりの母ちゃんが、よく一人で異国を旅してきたと、オレは思います。
母ちゃんが切羽詰って泣きついたイタリアの地元民のみなさん、ありがとうございます。おかげさまで母ちゃんは無事帰国できました~。
      留守番猫 代表 ぶん より


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